ドジャース キム・ヘソンを獲得 ギャビン・ラックスを放出

2024‐2025ストーブリーグ

 ドジャースは韓国プロ野球のキウムからポスティングシステムを利用してMLB移籍を目指していたキム・ヘソン(25)と3年1250万ドルで契約しました。4・5年目は球団に選択権のあるオプションが付き、最大5年2200万ドルの契約となります。
 他の球団からより好条件のオファーがあったとのこと。それでも、韓国野球界の先輩であるパク・チャンホやリュ・ヒョンジンがかつてプレーしたドジャース入団に心が傾いたようです。

プロフィール

 2017年に韓国プロ野球のキウム・ヒーローズ(指名当時はネクセン・ヒーローズ)にドラフトで指名され、高卒でプロ入りします。翌2018年より二塁手のレギュラーに定着し、136試合に出場し打率.270、ホームラン5本として新人王投票2位でした。2021年以降は打率.300を上回るハイアベレージを残しています。2021年には46盗塁でタイトルを獲得。2024年には自己最多の11本塁打をマークしました。国際大会の経験も豊富で、2021年の東京オリンピック、2023年のWBCで韓国代表として出場しています。

引用元:Hyeseong Kim – Stats – Batting | FanGraphs Baseball

選手としての特徴

 打撃においては、2021年以降は毎年打率.300を超える確実性を見せています。課題のパワーについては、2024年に自己最多を更新しており、25歳という年齢も考慮すると今後の伸びしろに期待できるかもしれません。2021年に46盗塁で盗塁王を獲得しており、走塁面はストロングポイントでしょう。
 ポジションは主に二塁手を務めており、遊撃手、外野手の経験もあります。4年連続ゴールデングラブ賞を獲得し、守備面の評価は高いようです。しかし、主にショートを務めた2021年に35失策を記録しており、特に送球面の不安定さを指摘する声もあります。

 キム・ヘソン獲得直後は、セカンドにギャビン・ラックス、ショートにムーキー・ベッツが入り、キムは内野の控えになるといった予想がされていました。一方で、内野の控えにはミゲル・ロハス、内外野守れるクリス・テイラーもおり、ロースターが一杯になっていました。
 ラックスについては、ヤンキース、マリナーズなどが獲得を狙っていると報道がありましたが、結果的にはシンシナティ・レッズにトレードで放出されました。ラックスはドラフト1巡目でドジャースに入団し、球界有数のショートのトッププロスペクトとして期待されていました。しかし、怪我もありなかなかレギュラーとしての地位を確立できていませんでした。2024年はスローイングの不安もあり、セカンドで開幕を迎えました。前半戦は不調だったものの、後半戦は調子を取り戻し、自己最多の139試合に出場しました。2025年シーズンは昨年後半の好調が実力であることを証明することが期待されていた中でのトレードでした。移籍したレッズではセカンドをはじめ、内野のユーティリティとして起用されそうです。
 今回のトレードで、ドジャースは2024年ドラフトでレッズから3巡目に指名されたマイク・シロタ外野手とドラフト上位指名権(全体40位前後)を獲得しました。入団に至らなかったものの、ドジャースは2021年にシロタをドラフト16巡目で指名しており、以前から評価していたようで、4年越しの獲得となりました。また、ドジャースはぜいたく税ラインを大幅に超過していることでドラフト指名順が遅く、今回のトレードでドジャースが持っている最も早い指名権を獲得したことになりました。

 セカンドのレギュラーだと思われたラックスの放出は衝撃的でしたが、それだけキムの評価が高いということでしょうか?これで内野の控えとして起用されると思われていたキムはセカンドのレギュラー候補一番手となりそうです。セカンドにキムが入った場合のオーダーを予想しました。

DH大谷翔平
SSM・ベッツ
1BF・フリーマン
RFT・ヘルナンデス
3BM・マンシー
CW・スミス
LFM・コンフォート
CFT・エドマン
2Bキム・ヘソン

 仮にキムがオープン戦で結果を残せなかった場合は、センターに起用される予定だったトミー・エドマンをセカンドに、センターにはアンディ・パヘズかジェームズ・アウトマンを起用することも考えられます。こういった場合には、複数ポジションを守れる選手が多いドジャースの柔軟さが活かされそうです。
 内野手は今回のトレードでロースターの整理がされましたが、外野手は依然としてロースターが一杯の状況です。中でもテイラー、アウトマンのトレードを勧める声もあるようですが、今後はどうなっていくのでしょうか?

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