MLBは7月31日(日本時間8月1日)にトレードの期限を迎え、期限間際には目まぐるしくトレードが成立しました。大物選手の移籍もあった今年のトレードデッドラインでしたが、今回の投稿ではドジャースの動向をまとめています。
獲得選手・放出選手
IN
投手 | ブロック・スチュワート | MIN |
投手 | ポール・ジャーベイス | TB |
外野手 | アレックス・コール | WSH |
投手 | アダム・サーウィノウスキー(傘下10位) | CIN |
捕手 | ベン・ロートベット | TB |
外野手 | ジェームズ・ティブス(傘下5位) | BOS |
外野手 | ザック・アーハード(傘下27位) | BOS |
OUT
投手 | ダスティン・メイ | BOS |
捕手 | ハンター・フェドゥシア | TB |
外野手 | ジェームズ・アウトマン | MIN |
投手 | エリック・スワン(傘下16位) | WSH |
投手 | ショーン・ポール・リナン(傘下20位) | WSH |
※太字はMLB選手 カッコ内の順位は前所属チーム内の有望株ランク
まとめ
今年のトレードデッドラインのドジャースは、派手な補強はなく、堅実な動きに徹しました。
今回のトレードで一番の補強ポイントはリリーフ投手でした。MLB全体をでは、デュラン(MIN→PHI)、ミラー(ATH→SD)、ヘルズリー(STL→NYM)ら大物投手のトレードがありましたが、ドジャースはツインズからB・スチュワートを獲得しました。スチュワートはセットアッパーとしてクローザーにつなぐ役割を任せられることが予想されますが、クローザーのスコットが離脱しており、場面によっては9回を投げることもありそうです。今季のスチュワートは右打者への被打率が.104と完璧に抑えており、今季絶望となったフィリップスの穴を埋める役割が期待されます。
もう一つの弱点だった外野手はアウトマンを放出し、ナショナルズからA・コールを獲得しました。不調だったコンフォルトの放出の可能性も考えられましたが、徐々に復調しており、今後もレギュラーとして起用される見込みです。コールは出塁率が高いタイプの右打者で守備力もあり、コンフォルトやヘルナンデスのバックアップとして期待されます。
一方で、グラスノウ、スネルらの復帰により、定員オーバー気味になっていた先発投手から、D・メイをレッドソックスに放出し、若手外野手2名を獲得しました。開幕からローテーションを守ってきたメイですが、今オフにFAになることもあり、このタイミングでの放出となったのでしょう。
このようにスター選手を獲得するような動きがなかったのは、代償として若手の有望株を放出したくなかったことが一つの要因でしょう。ドジャースは過去にアルバレス(現HOU)、クルーズ(現PIT)らをトレードで放出し、移籍後に活躍した例があります。そういった苦い経験を踏まえ、トップレベルの有望株を放出するようなトレードに慎重になっているのかもしれません。
また、現有戦力で戦うことができると判断したことも主な理由だと考えられます。現在はリリーフ投手が弱点ですが、スコット、コペック、グラテロールら故障者が復帰すると、ブルペンの層は厚くなります。怪我がなければという仮定はありますが、昨年ワールドシリーズに貢献した主力は投打とも残っており、戦力的には十分MLBトップクラスでしょう。
ナショナルリーグでは、同地区のパドレスをはじめ、フィリーズ、メッツ、カブス、アメリカンリーグではヤンキース、ブルージェイズ、アストロズなどが買い手として戦力をアップしました。地区優勝争い、プレーオフと今後も激闘が予想されます。