6月を終え、各チームとも全162試合の半分程の試合を消化し、ペナントレースは折り返しになりました。ドジャースは6月中旬に強豪チームとの対戦が続き、9日からのパドレス→ジャイアンツ→パドレスと同地区のライバルとの直接対決10連戦は前半戦最大の山場でした。その3カードすべてに勝ち越し、10戦を7勝3敗とすると、月間17勝10敗、6月終了時点で2位に7.5ゲーム差を離し、地区優勝に向けて大きく前進しました。
5月終了時点の順位表&チーム成績
W-L | 勝率 | ゲーム差 | |
LAD | 53-32 | .624 | – |
SD | 45-39 | .536 | 7.5 |
SF | 45-40 | .529 | 8 |
AZ | 42-42 | .500 | 10.5 |
COL | 19-65 | .226 | 33.5 |
日付 | 対戦相手 | 勝敗 | スコア | 先発投手 |
6/1 | NYY | ● | 3-7 | 山本 |
2 | NYM | ● | 3-4 | メイ |
3 | NYM | 〇 | 6-5 | カーショウ |
4 | NYM | ● | 1-6 | ゴンソリン |
5 | NYM | 〇 | 6-5 | ナック |
6 | @STL | ● | 0-5 | ロブレスキー |
7 | @STL | ● | 1-2 | 山本 |
8 | @STL | 〇 | 7-3 | カーショウ |
9 | @SD | 〇 | 8-7 | メイ |
10 | @SD | ● | 1-11 | トレビーノ |
11 | @SD | 〇 | 5-2 | カスパリウス |
13 | SF | ● | 2-6 | 山本 |
14 | SF | 〇 | 11-5 | カーショウ |
15 | SF | 〇 | 5-4 | メイ |
16 | SD | 〇 | 6-3 | 大谷 |
17 | SD | 〇 | 8-6 | ドライヤー |
18 | SD | 〇 | 4-3 | シーアン |
19 | SD | ● | 3-5 | 山本 |
20 | WSH | 〇 | 6-5 | カーショウ |
21 | WSH | ● | 3-7 | メイ |
22 | WSH | 〇 | 13-7 | 大谷 |
24 | @COL | 〇 | 9-7 | ドライヤー |
25 | @COL | 〇 | 8-1 | 山本 |
26 | @COL | 〇 | 3-1 | カーショウ |
27 | @KC | 〇 | 5-4 | メイ |
28 | @KC | ● | 5-9 | 大谷 |
29 | @KC | 〇 | 5-1 | トリビーノ |
前半戦の山場 パドレス&ジャイアンツに勝ち越し
6月最初の8試合を3勝5敗と失速し、9日から敵地でのパドレス戦に臨みました。この時点で首位ドジャースと2位パドレスは1ゲーム差に接近していました。9日の初戦は序盤から点の取り合いで6対6で延長戦に突入。10回表、ドジャースはパヘズとエドマンのタイムリーで勝ち越し、裏のパドレスの攻撃を1点で抑えて8対7で初戦を制します。2戦目は1‐11で大敗して1勝1敗。迎えた3戦目は先発のカスパリウスが4イニングを1失点に抑えると、打線は5回にコンフォルトが4号ソロで同点、6回にT・ヘルナンデスが勝ち越しとなる11号3ランを放って試合を決めました。この3連戦はドジャースが2勝1敗で勝ち越し、首位をキープします。
ドジャーススタジアムに戻ってジャイアンツとの3連戦。3連戦が始まる時点ではジャイアンツがドジャースと1ゲーム差の2位に浮上し、このカードも首位攻防戦となります。初戦はドジャース・山本とジャイアンツ・ウェブのエース対決でした。山本はストライクボールの微妙な判定に泣かされリズムを掴めないピッチング。3回にはシュミットにグランドスラムを浴びるなど4回2/3を5失点で降板します。一方のウェブは7回2失点の好投で初戦は6対2でジャイアンツが制し、ドジャースと同率首位に並びます。2戦目は大谷翔平が先頭打者本塁打を含む2本塁打など、ドジャース打線が爆発します。投げてもカーショウが7回無失点で今シーズン2勝目。11対5でドジャースが制し、再び単独首位に立ちます。3戦目は接戦となりますが、1点を追う5回裏にパヘズが逆転3ランを放ち、ドジャースが5対4で勝利。このカードも勝ち越しを決めます。
ジャイアンツとの3戦目の後、大谷翔平が翌日に控えたパドレスとの4連戦の初戦に登板することがチームの公式SNSより電撃的に発表されます。平日にも関わらず満員になった本拠地ドジャースで開催されたパドレスとの初戦は大谷が663日ぶり、ドジャース移籍後は初めての先発登板。いきなり連打を浴びるなどして1失点するも1回を投げ切ります。すると、3回には大谷自らのバットで同点のタイムリー2塁打。4回にはパドレス先発シースから5点を奪う集中打で一気に試合を決め、初戦は6対3でドジャースが制します。2戦目は序盤から点の取り合いでしたが、パヘズの2本のホームラン、スミスの勝ち越しホームランが飛び出し、ブルペンデーだった投手も6人の継投で反撃をしのいで8対6で勝利しました。第3戦は、昨年右肘の手術を受け、2023年ぶりに登板したシーアンが先発。4回を3安打1失点、6奪三振の好投で復帰登板を飾り、今後のローテ入りをアピールします。2番手のロブレスキーも9回に同点を許したものの、5イニングを2失点とすると、3対3で迎えた9回の裏に代打スミスが右中間にサヨナラホームランを放ち、4対3で勝利。4戦目は山本を援護できず3対5で敗れましたが、このシリーズを3勝1敗としました。また、パドレスとの連戦では死球の応酬となり、両監督が退場するなど荒れ模様。8月に予定されている再戦に遺恨を残すことになりそうです。
主力が不調でも負けない
6月のチームの躍進は投打とも選手層の厚さを感じさせるものでした。
野手は大谷、フリーマン、ベッツのMVPトリオ、そしてその後ろを打つことが多いT・ヘルナンデスが揃って不調でした。しかし、マンシーが月間打率.333、7本塁打、24打点とチーム3冠の成績を残し、シーズン序盤からの不振を脱しました。さらに2年目のパヘズも.324、6本塁打、19打点をマークし、チームを引っ張りました。
投手も開幕からエースの働きを見せていた山本が月間防御率4.21とやや調子を落としましたが、復帰したカーショウが5先発のうち4勝で防御率2.28の活躍。このように、調子を落とした主力をほかの選手がカバーして6月を乗り切りました。
二刀流復活 大谷翔平がついに登板
大谷翔平がエンゼルスに在籍した2023年以来の投手復帰を果たしました。16日のパドレス戦は1回1失点、22日のナショナルズ戦は1回無失点、28日のロイヤルズ戦は2回無失点と順調なスタートを切りました。22日のナショナルズ戦ではホームランを放つと、28日のロイヤルズ戦ではMLB移籍後自己最速の101.7マイル(164km)を計測。二刀流の新たな伝説の始まりを予感させられます。