ダイヤモンドバックス、ジャイアンツが戦力補強 ナショナルリーグ西地区は大混戦?

2024‐2025ストーブリーグ

 ドジャース、パドレスと強豪チームがひしめくナショナルリーグ西地区ですが、各チームが戦力アップしています。今回は昨年惜しくもプレーオフ進出を逃したダイヤモンドバックス、豊富な資金力をバックに戦力アップを狙うジャイアンツの今オフの補強を振り返っていきます。

 2024年は同地区のドジャース、パドレスと激戦を繰り広げ、最終戦を終了した時点でプレーオフ進出の可能性を残していました。ワイルドカード圏内に同率ながら直接対決の差で惜しくもプレーオフ進出はなりませんでした。
 特に打線は打率.263(NL1位タイ)、886得点(同1位)、211本塁打(同3位)、OPS.777(同2位)とリーグ屈指の強力打線でした。セカンドのケテル・マルテが一時期MVP候補に挙がるなど目立った成績を残した他、20本塁打以上が5人と切れ目のない打線でした。
 昨年26本塁打のクリスチャン・ウォーカーがFAでアストロズに移籍し、ファーストのポジションが空席になりましたが、ガーディアンズからジョシュ・ネイラー(27)を獲得しました。ネイラーは昨年自己最多の31本塁打、108打点をマークしており、ウォーカーの穴を十分に埋める存在になることができそうです。また、特に右投手に対して起用されていたジョク・ピーダーソンの退団もありましたが、2025年シーズンもマルテ、2023年の新人王コービン・キャロルを中心に打線の活躍は期待できそうです。
 一方投手はウィークポイントになっており、防御率4.62はリーグ13位となっており、先発、リリーフ共に不振でした。2025年の先発陣はエースのザック・ギャレンを中心に、大きく顔ぶれが変わることはないかと思われていました。しかし、FA市場の先発投手で最大の大物、コービン・バーンズ(30)を6年2億1000万ドルで獲得しました。ビッグマーケットといえないダイヤモンドバックスは、獲得候補にも名前が出ることはほとんどありませんでした。自宅がアリゾナにあるバーンズは、昨年双子を授かり、家族との時間を取りたいといったことが背景にあり、バーンズ側からダイヤモンドバックスに逆オファーがあったようです。バーンズは2021年にサイヤング賞を獲得、4年連続2桁勝利、直近3年間は連続で190イニング以上を投げている安定感、耐久性が魅力です。
 バーンズ獲得で先発投手が一気に強力になり、残るはリリーフ投手の整備でしょうか。昨年のリベンジを果たし、今年こそはプレーオフ進出なるか注目です。

 2021年に107勝を挙げて地区優勝を果たしてからプレーオフ進出がなく、2024年も80勝82敗で地区4位に終わりました。近年は、アーロン・ジャッジ、大谷翔平と大物選手の獲得を狙うも失敗し、資金力はありながらも思うような編成ができていない状況でもありました。そんな中、チームのレジェンドであるバスター・ポージーが編成本部長に就任し、チームの再建を任されました。
 今オフに獲得した最大の大物選手は、7年1億8200万ドルで契約した遊撃手、ウィリー・アダメス(29)です。この契約は球団史上最高額の契約となりました。アダメスは4年連続で20本塁打以上をマークし、昨年はNL2位の112打点を挙げた強打の遊撃手です。2024年はレギュラーが固定できず、規定打席に到達したのはマット・チャップマン、エリオット・ラモスのみでしたが、アダメスには攻守の中心としての役割が期待されます。さらに、昨年怪我に泣いた、イ・ジョンフが真価を発揮できれば打線が大幅にアップグレードされるでしょう。
 さらに、ジャスティン・バーランダー(41)と1年1500万ドルで契約し、先発投手陣に加わりました。バーランダーは通算262勝、サイヤング賞2位と抜群の実績を誇ります。昨年は途中離脱もあり、17試合に登板して5勝6敗、防御率5.48でした。2月に42歳となるレジェンド右腕が復活し、チームを上位に導くことができるでしょうか?先発投手はブレイク・スネルはFAで退団しましたが、エースのローガン・ウェブ、サイヤング賞投手のロビー・レイ、有望株のカイル・ハリソンと期待できる顔ぶれになっています。

 2月のキャンプを控え、各球団が戦力を整備しています。しかし、有力なリリーフ投手は多く市場に残っています。また、1月15日以降に佐々木朗希投手の契約先も明らかになっていく見込みです。各チームがどのように戦力を整備していくのか、まだまだ目を離せません。

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